理事長基本方針

 

 1958年、47名の同志が集い八戸青年会議所は発足し、明るい豊かなまちの実現に向けてその歩みを始めました。1975年、当時様々な課題を抱え変動期にあったこのまちにおいて「自分の街を愛し、自分達の力でその未来を築こう」という先達の思いと、必死の模索により「ラブはちのへ」運動が誕生。「まちはそこに住む人の意識以上にはよくならない。」という考え方と「知ることは即ち愛することである。」という知即愛の精神に基づく市民意識高揚運動として、今も私たちの運動の根幹に受け継がれています。
 未だ収束の兆しが見えない新型コロナウイルスや、ロシアによるウクライナへの侵攻。地方においては人口減少や少子高齢化に歯止めがかからず、社会情勢はさらに不透明さを増し、将来への予測が困難な時代となっております。また、技術革新や情報化の進展により世界との距離は近くなる一方、このまちからは風土や気質、文化、歴史などの個性が埋もれつつあります。
 私たちの今は、どんな困難の中においても高い志と情熱をもち運動を展開してきた先達の思いの延長線上にあります。まさに激動の時代を迎えている今だからこそ、私たち一人ひとりが継承された誇りを胸に、ここにしかない郷土を知り、愛し、思いを一つに、このまちの未来のために行動を起こしていきましょう。2023年度、まちを思う青年が団結し運動を展開することで、まちの未来に向け主体的に行動する市民を増やし、郷土愛溢れる持続可能なまちを創造します。

誇りと絆を生み出す運営こそが、最大の運動の礎

 八戸青年会議所の運営は連綿と継承され、私たちの運動に取り組む姿勢を正してきました。規律ある運営は、組織の風格を体現し、会員の組織に対する誇りを生み、責任感と行動意欲を高めます。また、一人ひとりへの思いやりは、人と人との絆を更に強固なものとし、外部からの信頼と組織の団結力を高めます。徹底した規律と思いやりが、運動の効果を最大限に発揮させます

同じ志をもつ仲間が団結し、圧倒的な推進力をもたらす

 創立から64年が経過した今もここに青年が集い、人と人とのつながりを生み出し続けていることは、まちに対する思いと組織の魅力を自らの言葉で伝え、まちのために行動する仲間を増やす「ラブはちのへ」運動そのものである会員拡大を行ってきたからに他なりません。会員一人ひとりが組織に対して魅力を感じ、心の底から熱量をもって発信することで、必ず相手の心を動かすことができます。また、同じ志をもつ仲間がともに研鑽を積み、リーダーとして成長することで、組織に好循環が生まれ、地域を輝かせる人財を輩出し続けることができます。限りある尊い時間が生み出す強固な人と人とのつながりが、最大限にあなたを輝かせてくれるはずです。新たな仲間を迎え入れ、まちへの思いを一つに切磋琢磨し団結することで、運動に圧倒的な推進力をもたらします。

子どもたちの郷土愛が、まちの未来を照らす光となる

 子どもたちは多くの可能性を秘めています。様々な情報を得られる環境が整い、たくさんの生き方を自由に選択できる時代だからこそ、積極的に挑戦し、困難があっても諦めない、自ら道を切り拓く力を養う必要があります。子どもたちは大人に夢や目標を応援してもらうことで、自信をもって挑戦することができ、故郷で培われた経験が郷土への愛着を育みます。まちの宝である子どもたちを未来へと導くことが郷土愛の醸成へとつながり、まちの未来はさらに輝きます。

まちの誇りが生み出す最大の高揚感が、市民の郷土愛を呼び覚ます

 このまちの誇りそのものである八戸三社大祭は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年より3年間本来の形での開催ができておりません。そのような中でも、これまで受け継がれてきた歴史や、おまつりがもたらす高揚感に対する市民や関係者の思いは止むことがなく、おまつり事業が開催されその思いは継承され続けています。徐々に日常を取り戻しつつある本年、おまつりの開催を願う関係諸団体や作り手と手を取り合い、より多くの市民にこのまちの誇りを発信しましょう。まちが一体となり生まれる最大の高揚感が、市民の心に潜在する郷土愛を呼び覚まします。

市民の誇りとなるまちの個性を輝かせ、魅力的なまちを創りだす

 情報化の進展により利便性や効率性が追求され、世界中で均質化が進む一方、そのまちでしか得ることのできない特有の個性が注目を浴びています。まちの個性に人は誇りを感じ、その魅力が人から人へ伝播されるからこそ、私たちは都心をモデルにした利便性の高いまちではなく、風土や気質、文化、歴史など、このまちに内在する個性を生かしたまちづくりをしていく必要があります。また、生活圏域である周辺市町村とともに協力し魅力を発信するからこそ、相乗効果を生み出しより多くの人に伝わり、さらに今後のまちづくりに欠かせない地域間連携を強固にすることができます。まちの個性に価値を見出し、また周辺地域と協働で発信することが、まちへの誇りと新たな可能性の創出につながり、持続可能で魅力的なまちを創ります。

継承された思いを胸に、未来へと向かうべき道を指し示す

 八戸青年会議所は2024年には創立65周年、また2025年には「ラブはちのへ」運動誕生から50周年という節目の年を迎えます。社会情勢は不透明さを増しているからこそ、地域を牽引する存在である私たちが時代の変化を捉え未来を創造し、より良いまちの未来へ向かい団結して邁進していかなければなりません。これまでのまちと私たちの活動を調査検証し、多くの関係諸団体や市民の声に耳を傾け、これからのまちの姿を描いていきましょう。会員共通の道標こそが、まちの未来を切り拓きます。

 人は感銘を受け、思いが大きくなったとき、本能的な「衝動」が生まれます。その「衝動」からは爆発的な行動力が生まれます。今ここに私たちがいるのは、八戸青年会議所の理念に、先達の思いに強烈な刺激を受け、心を突き動かされた、すなわち「衝動」を駆り立てられたからに他なりません。
 同じ目標に向かいともに苦楽を分かちあい行動する仲間だからこそ同志と呼び、同志だからこそ考え方や意見が対立しても互いに認め合うことができ、絆は深まり団結力が生まれます。私たちが団結して行動した時、それは強力な運動となり、たくさんの人の心に感動を生み出し「衝動」を駆り立てることができます。

私たちは八戸青年会議所の会員です。私たちでこのまちの未来を創ることができます。
今、あなた自身が誰かの意識を変える一人であり、あなたの行動がこのまちの未来そのものです。

《重点テーマ》
●「衝動」を駆り立て、まちに郷土愛を生み出す運動の展開

《重点事業》
●運動の推進力を向上させる会員の拡大
●郷土愛をもった青少年を育成する事業の開催
●郷土愛を呼び覚ますおまつり事業の開催
●まちの魅力を発信する事業の開催
●未来に向けたアクションプランの実施
●第43回八戸花火大会の共催