公益社団法人 八戸青年会議所   公益社団法人 八戸青年会議所  公益社団法人 八戸青年会議所

2019年度理事長基本方針

 


 
八戸青年会議所は1959年の創立以来、明るい豊かなまちの実現のために運動を展開してきました。長きに亘る歴史の中で、1975年の誕生以来連綿と受け継がれてきた「ラブはちのへ」運動は、高度経済成長期において既に、経済成長の先にある明るい豊かなまちの姿を見出し、「まちはそこに住む人の意識以上にはよくならない。」という考え方と、「知ることは即ち愛することである。」という知即愛の精神に基づく、市民意識高揚運動として全国に共感を生み出してきました。

現在、技術革新に伴う社会構造の変化は個人の多様な生き方を促している反面、個人を取り巻く環境は世界規模の経済活動に即し均質化が進んでいます。そして、このまちは、変化し続ける社会情勢の中で人口減少と少子高齢化の加速や地域経済の衰退、自然災害への対策等様々な課題を抱えながらも、八戸圏域連携中枢都市圏の形成に伴い中心としての役割を期待されています。いつどのような時代も、郷土を想い変化を恐れず未来を見据え挑戦を続けてきた姿が、このまちの誇り高き精神性であると考えます。本年はこのまちに住み暮らす人々の価値観や地域固有の文化とその根底に流れる郷土愛に、普遍的な価値を見出し八戸のスタンダードとして市民の誇りへと昇華することで、地域で生きることへの確かな希望をもった市民意識高揚運動を展開します。八戸青年会議所創立60周年の節目の年、変わらず郷土愛に溢れる明るい豊かなまちの姿を追い求め、目指すべき7つの未来像を以下に示します。

FUTURE1 規律と誇りある盤石な組織が生み出す変革の礎
全ての運動の基礎となる組織運営は、規律をもって展開されなければならない。会議、セレモニー、服装から日々の行動に至るまで、私たちはJAYCEEとして今を生きる全ての瞬間に誇りをもち、自らの帰属意識を高めていく必要がある。そして組織運営に対しての学びは、青年経済人としての基礎的な資質である己を律し行動するリーダーシップを育む。これからも一人ひとりが相互に思いやりをもったコミュニケーションを心がけるとともに、会員が主体的に運動へと参画する盤石な組織運営を行い、社会へ変革を生み出す礎となる。

FUTURE2 共感と信頼が生み出す郷土愛発信の中心地点
情報化社会の発展により、人はより多くの対象の中から自らの意思により情報を取捨選択する時代を迎えている。市民の興味関心は多岐に亘り、私たちが、「ラブはちのへ」運動を広く伝播させていくためには、情報の渦に埋もれぬよう主体的に運動を発信し続ける必要がある。対外に向けた情報発信は、私たちが、これまでどのような想いの連なりの中で運動に取り組んできたかを明確にすることで、運動に対する市民や諸団体からの共感と信頼を確かなものとする。共感と信頼は運動をさらに加速させ、まちを愛し行動する市民の意識高揚へと直結する。情報を発信し続ける所に、人の想いは集まる。

FUTURE3 未来へ希望を示す公共心をもった人財の育成
会員の拡大は「ラブはちのへ」運動そのものであり、自らが信じられる自分自身と組織の確立から始まる。個性豊かな会員が集い、まちの未来への希望を語りながら自分自身と真摯に向き合う過程で生まれる想いが市民に伝わり、まちのために行動する輪は広がっていく。また、資質の向上は、青年会議所運動にとって必要不可欠である。まちを牽引するリーダーとして必要な資質は、周囲を思いやる心と時代に率先する覚悟を備えた、公共心をもつことである。八戸青年会議所には、まちの未来に必要なことを時代に先駆けて学び、まちを牽引するリーダーを育成し続ける使命がある。

FUTURE4 明日への希望を胸に今を生きる青少年の育成
まちの宝である子どもたちは無限の可能性をもっている。先行きの見えない時代、子どもたちが生きる未来がこれから先どのように変化していこうとも、子どもたちは、自らどのように生きるかを考え行動し、周囲との協調性をもって心豊かに生きる力を身につけることで、自らの可能性を認識しさらに広げていく。試験や競技の結果だけでは図ることのできない生きる力を育むには、地域全体で子どもたちの健全な育成への意識高揚を行いながら、青少年の郷土愛を醸成していくことが重要である。明日への希望をもった子どもたちの今は輝き、まちの未来へと続いていく。

FUTURE5 人が集い、このまちの希望は伝播する
300年間続く八戸三社大祭は市民の誇りであり、ユネスコ無形文化遺産登録を受けさらにまちの魅力としての輝きを増している。「ラブはちのへ」運動最大の発信の場として、おまつり広場は多くの市民が一堂に集い郷土愛を確かめ合い、さらに深める貴重な機会である。このまちにしかないおまつりへと、市民が集い共有された想いは、まちをポジティブに変える力を秘めている。本年のおまつり事業においても市民参画の機会を創出し、おまつりが生み出す高揚感により市民の潜在的な郷土愛を結集し、まちの希望は、人から人へと伝わり明日へと続いていく。

FUTURE6 このまちの日常に内在する、私たちの誇り伝統文化や食文化から現代における私たちの様々な生活様式に至るまで、このまちは新しいものを外から受け入れながらも個性豊かな独自の文化を築いてきた。個人の生き方の多様化が進展する一方で、まちとしての魅力は、人と人がつながり、人とまちを結びつける共通点として重要性を増す。自らのアイデンティティの中心として、まちを深く知ることは、私たちがこのまちで生きる誇りを形成する一歩となり、また共通の文化や価値観を感じることは、確かな共同体意識の高揚へとつながる。そして私たちは、周辺市町村と協力し創出する新たなまちの魅力を積極的に見出すための結節点となり、経済面だけでなく地域の魅力の向上へ相乗効果を生み出す。

FUTURE7 消えることなき希望の道標このまちの今日は、これまでの積み重ねた歴史とそこに確かに存在した先達の想いの延長線上にある掛け替えのないものである。私たちは、時代とともに移り変わる社会情勢や市民意識を的確に捉えながらも、地域を牽引するリーダーとして、このまちの未来へと希望を語り続け、常に時代の一歩先を歩む使命がある。創立60周年の節目である本年、このまちの未知の可能性を切り拓くため新たな未来ビジョンを発信し、これからも迷うことなく運動へと邁進するため、未来へと消えることなき希望の道標を示す。

本年私たちは、ここに示した7つの未来に向かい力強く歩みを進めます。このまちは海から拓け、広く太平洋を望む雄大な自然の中で外からきた新しい風を受け入れ、揺るぎない郷土愛により人と人のつながり、人と地域との結びつきをもち飢饉や震災をも力強く乗り越え、変化を恐れずに自らの未来を切り拓いてきました。長い歴史から学んだ私たちは知っています。他のどこにもなく誰から与えられるでもない、このまちの日常にこそ輝かしい未来は内在していることを。このまちに、人に、普遍的な価値を見出し未来のスタンダードを発信していくのは、今を生きる青年の使命です。過去の積み重ねが現在であるのならば、現在の積み重ねでしか未来は生まれません。未来とはまさに、今この時なのであります。今を懸命に生き、信じられる己を作り上げ未来へと希望を語り続けていきましょう。そして、志溢れる創造力と誠実さをもった青年として変革の土壌を創りあげ、このまちを牽引する力の源となる「新しさの港」として、このまちの未来を築いていきましょう。

【重点テーマ】
●市民の誇りとなる八戸スタンダードを発信する運動の展開

《重点事業》
●創立60周年記念事業の開催
●全員で取り組む会員の拡大と資質の向上
●郷土愛溢れる青少年の育成
●第42回おまつり広場の開催
●まちの魅力を発信する事業の開催