今、この組織に必要なこと
それは、私たち会員の意識の変化である。
人は、目標に向け真摯に取り組む姿を目にしたとき、その心が揺れ動く。それが意識の変化の始まりである。理論や言葉による価値観の押し付けではなく、より良いまちの未来を願い『本気』で活動に取り組む人の姿が、深い共感を生み出すのだ。
全ての会員が『本気』でまちづくりに取り組むからこそ、その運動には大きな推進力が生まれ、私たちの『本気』の姿は、市民の意識に変化を起こし、人と人とのつながりを通してより多くの市民に広がっていく。
革新的な技術の発展は、私たちの活動にも大きな変化をもたらした。発足当時、手書きによって多くの時間を費やした資料作成は、IT機器の使用により短時間で作成できるようになった。固定電話や手紙を介して行われていた会員同士の連絡は、通信機器の発展によりいつどこにいても伝えたいことを瞬時に伝えられる。このまちの現状や課題を知るため、現地に足を運んでいたものが、情報化の進展により、場所を移動せずとも情報を得られるようになった。こうした利便性の向上は、私たちの運動をより多く、より広く発信可能にした一方で、直接的な人とのつながりは希薄化し、市民の思いに寄り添う機会は減少した。過去を振り返り、新たな未来を描いていく今だからこそ、私たちの本来あるべき姿を再確認しよう。
これまで先達は、このまちの未来について、市民と共に語り合いながら運動を展開してきた。私たちの運動は、自分たちの思いだけではなく、市民の思いに寄り添い、共にまちづくりに取り組んでいくことが重要なのである。そして、共に行動するからこそ「自分のまち」である意識が芽生え、積極的にまちのために行動を起こし、まちへの愛はより深みを増していく。スローガン「ラブはちのへ」誕生から50周年という節目の本年『市民と共にまちをつくる団体』として、市民の思いに寄り添い、共にまちへの愛を深める運動に取り組んでいこう。
八戸青年会議所の運営は、会員が活動に取り組む姿勢を律する。規律ある運営は、周囲からの信頼を生み出し、帰属意識を高め、会員の誇りとなる。また、相手に寄り添う思いやりのある行動は、会員同士の絆をより強固なものとし、圧倒的な団結力となる。組織への誇りと圧倒的な団結力から、全ての会員の活動意欲を高め、運動の効果を最大限に引き上げる。
会員の拡大は、私たちの運動をより推進するために必要不可欠である。私たちの運動の原動力となるのは、このまちのために何ができるのかを真剣に語り合う、多くの仲間の存在なのである。また、目まぐるしく変化し、様々な価値観をもつ人々が共存する現代、まちを牽引するリーダーである私たちは、物事に柔軟に対応できる順応性と、自身の行動や姿勢から周囲を巻き込むことができる人間力を養わなければならない。思いを同じくする多くの仲間と切磋琢磨することで、組織に大きな活力を生み出し、まちへの愛を深める運動に取り組んでいこう。
子どもの故郷への愛は、生まれ育った故郷での体験や環境によって育まれていく。子どもは、大人と一緒にこのまちにしかない自然や文化と触れ合う魅力的な体験をすることで、このまちとの深い結びつきが生まれる。そして大人も、子どもの成長を実感できるこのまちへ愛を深めるとともに、子どもの健全な成長に携わる重要性に気づき、青少年育成を牽引する一人となる。子どもとこのまちとの深い結びつきと、まちを愛する大人の存在は、将来、どこにいても心の支えとなり、やがては故郷への愛として醸成されていくのである。
300年以上の歴史を誇り、このまちの宝である八戸三社大祭。1978年に八戸三社大祭の中日活性化を目的に八戸青年会議所が手掛けたおまつり広場は、市民の思いに寄り添い、自分たちに何ができるのかを模索し取り組みを始めた、まさに「ラブはちのへ」運動の体現である。このまちにしかないおまつりが生み出す特別な高揚感があるからこそ、人々は心の底から楽しみ、その感情を共有することで人と人とのつながり、そして人と地域の結びつきが生まれ、このまち全体の一体感が生まれるのだ。おまつりで過ごすかけがえのない時間は、大切な人との愛を育み、さらにはこのまちへの愛を深める最大の場なのである。
「まちはそこに住む人の意識以上には良くならない」という考え方と「知ることは即ち愛することである」という知即愛の精神をもとに、1975年に誕生以来、50年間にわたり色褪せることなく受け継がれてきた、スローガン「ラブはちのへ」。それは、どんなに時代が移ろいでいこうとも、愛するまちのために行動を起こす市民を増やそうとする私たちの運動の根幹としてあり続ける。常に変化する世の中だからこそ、これまで取り組んできた「ラブはちのへ」運動の歩みを振り返り、これからも変わることなくこのまちのより良い未来を創るためには、市民と共にまちづくりに取り組む必要があることを再確認しなければならない。このまちに住み暮らす市民がまちへの愛を深め、積極的に行動しようという意識へと変化を起こすことが、私たちの最大の使命なのである。
私たちの今があるのは、明るい豊かなまちの未来を願い『本気』でまちづくりに取り組んだ先達がいたからである。その思いを受け継ぎ、このまちの輝かしい未来を、私たちの手で描いていこう。
それこそが、八戸青年会議所なのだから。
『本気』の姿から、会員の意識に変化を。
『本気』の姿から、市民の意識に変化を。
『本気』の姿から、市民と共にまちへの愛を深めよう。
《重点テーマ》
『本気』の姿から、市民と共にまちへの愛を深める運動の展開
《重点事業》
・全員で取り組む会員拡大と資質向上
・第6回わんぱく相撲女子全国大会
・子どもの故郷への愛を醸成する青少年育成事業
・大切な人との愛を育み、まちへの愛を深める第45回おまつり広場
・スローガン「ラブはちのへ」誕生50周年記念事業
・第45回八戸花火大会の共催